ソナール・カンタンドの特別な日

12月25日。クリスマスのこの日はソナール・カンタンドにとって特別な日になりました。2007年にソナール・カンタンドを立ち上げて、色々と変化、成長を重ねてきました。設立から7年目の今年、遂にCDをリリースする事となり、この日CD発売記念コンサートを行いました。
8月にレコーディングをし、超特急で編集をしたので、コンサートの方の宣伝が少し遅れてしまったのですが、25日クリスマスという貴重な日にも関わらず沢山のお客さんが近江楽堂を満たしてくれました。

演奏したプログラムは主にCDの収録曲からと、クリスマスキャロルをお届け致しました。近江楽堂は豊かな響きと素敵な雰囲気で僕らを包んでくれ、お客様と特別なクリスマスを共に過ごすことができました。
お客様から嬉しい感想を頂きましたので、一部ご紹介致します。

・お家でCDきいていた時、踊りながらきいてました。今日もおもわず踊りだしたくなるようなコンサートでした。
・透明感ある演奏でデトックスされました。
・知らない曲が多くて少し心配したのですが、どれもとても馴染みのある調べで、予想を200%裏切る素晴らしい演奏会でした。遊び心あるアレンジ、演目すべて楽しかったです。
・この編成の演奏をはじめて聴き、最初は不安でしたが、バロック音楽をくつがえすステキな演奏で、呼吸を忘れるくらい聴きいってしまいました。
・マルチプレイヤーっぷりに驚きました!!

このような感想を頂きました。ありがとうございます!
今回のケルティック・バロックはなにぶんマイナーなジャンルで、想像がつかないかも知れませんが、お客様もお聴きいただいて、その心の琴線に響くような旋律だったり、思わず踊りだしたくなるようなダンス曲を感じてもらえたようで嬉しかったです。
現在、1/20一般発売でAmazonやタワーレコード等々で予約販売を受け付けておりますので、是非お手にとって聴いてみてください!
それより以前にご所望でしたら、直接メールを頂けるとお送り致します。

この後もソナール・カンタンド一同、素敵な曲をお届けできるよう精進してまいります。
今後とも応援よろしくお願い致します!!m(._.)m

最後にプログラムに載せた挨拶文を下に転記いたします。

ご挨拶
本日はお忙しい中、ソナール・カンタンドのクリスマスコンサート2014にお越しいただきましてありがとうございます。私は歌手ですが、昔から笛が大好きで、古楽に興味を持ち始めた頃にバロック・フルートと出会い、歌とフルートという2足のわらじを履きはじめました。そしてイタリア語で「歌いつつ奏する」という意味のアンサンブル「ソナール・カンタンド」を2007年に発足させました。幸いにも歌心溢れるメンバーが集い、少しづつ変化・成長を重ね、この度念願のCDをリリースする運びとなりました。
私は天の邪鬼な性格のためか、人がやらない事に興味を持ってしまう傾向にあります。ソナール・カンタンドでは、これまでにフランスやドイツのバロック音楽を取り上げましたが、バッハでも人とは違った視点、また日本では珍しい作曲家を演奏してきました。(もちろん名作も演奏してます。)今回のCDのケルティック・バロックも日本ではマイナーなジャンルであるばかりか、音楽史の王道から外れたレパートリーです。しかしバロック時代の国際都市ロンドンにはスコットランドを中心としたケルトブームが起こり、スコットランド民謡に影響を受け、作風に取り込んだ作曲家はパーセルやジェミニアーニ、クリスティアン・バッハなどがいます。ここに音楽史を勉強するだけでは見えてこない、当時の豊かな音楽社会があり、そしてその音楽はとても魅力的でした。またケルト音楽は意識せずとも我々日本人にも馴染み深いものがあり、是非皆様に紹介したいと思いました。
最後に、このCDをリリースする際に関わった多くの方に感謝をいたします。スコットランド伝承音楽研究家の高松晃子先生、スコットランド方言に詳しいティモシー・ハリス先生、いつも私の考えを見事に読み取って素敵なチラシをデザインしてくれる河原絢子さん、チェンバロ製作家の島口孝仁さん、録音の坂本徹さんとマネージメントの沢井まみさん。そしていつもソナール・カンタンドを応援してくださっている多くのお客様に心からの感謝を込めて。

アンサンブル「ソナール・カンタンド」
代表 春日保人

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佐倉で第九

12月14日は、佐倉市にある佐倉市民音楽ホールの開館30周年記念公演で、ベートーヴェンの交響曲第九番のバリトンソロを歌ってきました。

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佐倉市には学生時代より12年住んでおり、最近船橋に引っ越しましたが、故郷熊本の次に長く住んだ思い入れのある町です。佐倉市民音楽ホールは、よく海外の有名演奏家も招聘おり、まだ住む前の学生時代にコンサートを聴きに訪れたくらいです。その後、ここでのコンサート出演や、発表会でも使わせて頂くなど色々とお世話になったホールです。
そこで、こうして記念演奏会に出演させて頂ける事は、この上なく嬉しかったです。

そして、今回は記念公演ということもあり、千葉のプロオケであるニューフィルハーモニーオーケストラ千葉を呼び、指揮者はなんと藝大の1学年下で同じ時期に研鑽を重ねた直井大輔氏でした。
卒業以来にお会いしましたが、すっかり成熟され、その指導と指揮は実に的確ながら、決して威圧感を感じさせず、とても暖かく、人間性溢れる音楽がとても魅力的でした。

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またソリストには、何度かご一緒させて頂いているソプラノの新保友紀子さん、以前も佐倉の第九でご一緒させて頂いた猪村雅子さん。そしてテノールは佐倉関係ではないのですが、僕が信頼でき、声がとても合うと感じている鈴木准くん。二重唱での声の絡み方は超気持ちよかった!!彼とは藝大時代の同期で、よく一緒につるんでいました。イケメンで、童顔な彼は合唱団の女性陣に人気でした。

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これだけでもびっくりでしたが、なんとオケにも同期が!藝大古楽科でバロックチェロだった高群輝夫さんが?!

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合唱は佐倉市民の有志が集まり、「アンジュン」の愛称で親しまれている安藤純さんの指導で、高らかに歌い上げました。そしてその合唱指導の際にも驚きが。ある日の練習で安藤さんのピンチヒッターとして指導に来たのが、これまた藝大同期のバリトン原田圭くんでした。直接は会えなかったのですが、まさか佐倉の公演でこんなにも学友が揃うとは思っておらず、個人的にとても嬉しい本番でした。

これからもこの素敵なホールで、素晴らしい音楽を市民に届けていってもらいたいです。

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聖徳「第九の夕べ」

4月から僕は聖徳大学での第九の授業を担当してきました。聖徳は音楽学部の1年生は必修で「合唱(第九)」という授業があり、12月の公演に向けて毎週練習を重ねます。
そしてそれが遂に先日、本番を迎えました!

オーケストラは東京交響楽団、ソリストは島崎智子、伊原直子、望月哲也、甲斐栄次郎という全て聖徳の教員であるばかりか、日本を代表する豪華なメンバーが揃い、それを元N響ホルン奏者の山本真先生が指揮するという、目と耳を疑うようなコンサートです。

僕は昨年より附属高校の合唱を担当してきましたが、今年からは大学での第九の合唱指揮も任され、指導に携わってきました。
高校生にとっても、この第九は大きすぎる壁のようなもの。しかし彼女たちは毎年参加するので、大学生よりは経験豊富。一方大学ですが、音楽学部とはいってもまだ1年生、声楽コースだけではなく、教員養成や音楽療法などの学生たちがこの難曲「第九」に挑むのですから、僕もかなりの覚悟を持って臨みました。
気をつけねばならない事は、まずバランス。女子大なので、男声はゲネから参加。それも日本声楽家協会の強靭なプロの歌手たちがやってきます。その男声とのバランスと、アルトが埋もれない事。そしてソプラノの高音の音程が下がらず歌えるか。
その為、毎回必ずしっかりと発声をし、この大曲を歌い切れる声作りを重視しました。そして各パートしっかり音取りをし、なるべく片仮名ドイツ語にならないように、詩を朗読するなど工夫しました。
しかし、学生の熱意が自らを高めたように感じます。今年の学生たちはとても素晴らしく、熱心に授業に臨み、毎回授業が楽しみなほどでした!特に後期に入ってから本番までは回を増すごとにボルテージが上がり、この授業以外でも「第九」を意識し、彼女たちにとって特別な曲になっていったようです。

そして本番。
合唱指揮者とは辛い存在。自分が歌うのではなく、もはや舞台では何もする事ができない。最後の調整を終えると、後は彼女たちがこれまでの努力を舞台で発揮できるよう、鼓舞し、祈るほかありません。

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しかし、彼女たちはやってくれました!!プロのオーケストラやソリストに怯むことなく、声が講堂いっぱいに響きました。またフーガでは各声部がしっかり浮き立ち、アルトはその存在感を出し、ソプラノは決して音が下がることなく、高らかに突き抜けました。
そして今回拘ったのが、フーガの前の”über sternen muß er wohnen “やフーガを抜けた最後の”ein lieber Vater wohnen “の天に昇らんばかりのppでしたが、それも見事な音程で、美しくピアニッシモで歌ってくれました。
遂に最後のMaestosoで”Elysium”に到達した時には、涙がこぼれました。
本当に素晴らしい瞬間で、心から感謝し、彼女たちを褒め称えたいです。

演奏後の彼女たちは、やり切った達成感を爆発させてました。まさに第九のテーマである”Freude”に満ち溢れていました。
おめでとう!!!そしてありがとう!!!
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)’・*:.。. .。.:*・゜゚・*

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初プロデュースCD完成!!

8月にレコーディングしたソナール・カンタンドのデビュー・アルバム『ケルティック・バロック 〜歌い踊る古の鼓動〜 Celtic Baroque -Ancient voices with dancing heartbeats』が遂に完成致しました!!!
☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

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クリスマスに向けて超特急で編集作業をし、なんとか間に合いました。
これまで幾つかのCDに参加してきましたが、自分がプロデュースするCDは初めて。編集作業は色々と苦労したところもありましたが、とても楽しかったです。そしていざ手元に完成品が届くと感慨深く、じわじわと嬉しさがこみ上げてきました。

このCDは、これまでソナール・カンタンドが取り上げてきたケルティック・バロックのシリーズから、選りすぐってレコーディングしました。

テーマは二面性です。
バロック音楽とケルティック・トラッドとのコントラストや、融合だったり。お城で貴族の中で気取って演奏しつつ、終わったら街のパブで歌い踊ったり。神秘的でちょっと陰鬱な雰囲気かと思うと、陽気で弾けていたり。
そんなテーマを、いつもソナール・カンタンドのコンサートでチラシのデザインをして下さっている河原絢子さんが、見事にジャケットとしてデザインしてくれました!

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タイトルの周りにいるユニコーンとライオンは、共にスコットランドを代表する動物です。このジャケットだけでもとっても幸せになりますが、中に納められている音楽は、ライブ感と乗りを重視して、聴いて頂ける人がとっても楽しく、幸せになって欲しいと組み立てました。

また解説も充実しています。スコットランド伝承音楽研究家の高松晃子先生にお願いし、読み物としても楽しくできております。この分野はなかなか日本では資料がないので、かなり貴重だと思います。

1月21日にN.Y.A. Sounds から一般発売されますが、直接僕らに言って頂けますと先行発売致します!
また、12月25日のコンサートにもいらして頂ける方は、CD価格2500円に、前売り券3500円のところ、5,500円にてCDセット券で販売いたします!
是非CDで楽しんで頂きつつ、ライブにもいらして下さい!!

『ケルティック・バロック 〜歌い踊る古の鼓動〜 Celtic Baroque -Ancient voices with dancing heartbeats』
バロック音楽の中に垣間見えるケルト。ケルトの中に感じるバロック音楽。18世紀ロンドンはケルトに満ちていた!?音楽史の裏側に広がる豊かな音世界をソナール・カンタンドが楽しく、ダンサブルに、そして切なく、しっとりと紡ぎます。

⚫︎船は進むよ~サラトガ・リール~妖精の踊り
⚫︎バーバラ・アラン
⚫︎スコッツ・チューンに基づくトリオ・ソナタ
1.ラルゴ<おお、お母さん、どうしましょう>
2.アダージョ<エトリック川のほとり>
3.アンダンテ<彼女は立ち上がり、私を招き入れた>
4.ラルゴ<クロムリッツ・リルト>
5.アンダンテ<ポワート・オン・ザ・グリーン>
⚫︎今夜は冷える~ハ・ダ・ロラル・オ
⚫︎すべての善良なるみなさん、このクリスマスの季節に~クリスマス・イブ
⚫︎<水仙>ジェームズ・オズワルド《四季のエア》春より
⚫︎ミス・アドミラル・ゴードンのストラスペイ~リール・オブ・トゥロッホ
⚫︎<キンポウゲ)ジェームズ・オズワルド《四季のエア》春より
⚫︎我が家は大騒ぎ~ジョン・ライアンのポルカ~鍋のお直しいたします
⚫︎<マツユキソウ>ジェームズ・オズワルド《四季のエア》冬より
⚫︎見よ、輝ける朝を~戸口を飾ろう~ハーレフ城の勇士~朝までずっと
⚫︎ああ、なんということ

アンサンブル“ソナール・カンタンド”
春日保人:歌、バロック・フルート、ホイッスル、バロック・ギター
沢広樹;バロック・ヴァイオリン、バロック・ヴィオラ
小池香織:バス・ヴァイオル
春日万里子:ハープシコード、ケルティック・ハープ

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花子とアンの音世界

怒濤の本番ラッシュもいよいよひと段落。最後は勤務校である聖徳大学の生涯学習センター(SOA)主催の秋期公開講演会&演奏会「村岡花子・赤毛のアンをめぐる文学と音楽の世界」です。

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この公演が僕に依頼されたのには、不思議な巡り合わせがありました。すでに最終回を迎えましたが、NHK朝の連続ドラマ「花子とアン」に関連してSOAが講演会を開催するにあたり、音楽学部にミニコンサートの依頼があったようです。なかなか特殊なテーマな上、それも1週間後にはチラシに出す内容を決めねばならなかったようで、音楽学部の中で検討していたところ、モンゴメリの生まれはカナダだけど、この辺はノヴァスコシアがありスコットランド系移民が多いようだ。この辺なら僕が何か知ってるのではとの意見が出て、僕に相談がきました。

調べてみると、確かにカナダのこの近辺はスコットランド系ケルト音楽が盛んで、作者モンゴメリもスコットランド系移民の家系であり、自分のルーツであるスコットランドやイングランドに強い憧れを持っていたようでした。
これなら僕がプログラムをたてる事ができそうだと思い、お引き受けする事にしました。
主にスコットランドの国民的詩人ロバート・バーンズや、モンゴメリの生きた時代である19世紀を想定したいと思ったのですが、普通にモダンのピアノより、もっとノスタルジックな音色がいいなぁと思い、「聖徳に年代物のピアノなんてないですかね」と呟いたところ、「あります!」とのお返事が!?
なんと明治政府が学校制度に音楽教育を導入し、1879年に音楽取調掛を設立した際、アメリカから輸入されたクナーベ社のスクエアピアノ10台のうちの1台が、この聖徳大学にあるとのこと。しかも現存しているのは聖徳大と東京藝大の計2台。聖徳のピアノは6年前の学園周年事業のために修復され、高円宮妃殿下をお迎えした式典で演奏されたというじゃないですか。
さっそく展示してある図書館に見にいくと、実に美しく復元され、しかも演奏可能な状態で置いてあるじゃないですか!

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これを使わない手はないと思い、使用許可を取り、あっという間にコンサートの骨組みが完成しました。
すると、講演会の宣伝をするやいなや、あっという間に150席のホールが埋まったとの事。しかも朝日新聞にもこれから掲載されるというのに、キャンセル待ちまで出てしまいました。これでは掲載してもお客様に断らなければならないのは問題だということで、急遽追加公演を決めました。この様な事態は、SOA始まって以来初とのこと。追加公演も即日完売してしまいました。
要因は「花子とアン」の人気もあっただろうし、19世紀スクエアピアノという目玉も魅力だったのかも知れません。

そんなこんなで調べに調べて、プログラムは「憧憬のカレドニア 〜モンゴメリのルーツを求めて」と題し、スコットランド伝承音楽を柱に組み立てました。

プログラム
輝く湖水に、お化けの森、そして小さな白いスコッチローズ。『赤毛のアン』には移民2世である作者モンゴメリのルーツ「スコットランド」への憧憬の想いに溢れています。19世紀の柔らかなピアノと共に、アンが愛する詩や想像の世界を感じて下さい。

●スコットランド民謡 Traditional Song
ああなんということ O Waly, Waly (悲しみの水辺 The water is wide)
 /ベンジャミン・ブリテン編曲

●モーリス・ラヴェル Maurice Ravel (1875-1937)
スコットランドの歌 Scottish Song(ドゥーンの川辺 Ye banks and braes o’ bonnie Doon)
 /ロバート・バーンズ作詩

●カール・レーヴェ Carl Loewe (1796-1869)
詩人トム Thomas der Reimer 作品135

<ピアノ独奏>
●ハミッシュ・マッカン Hamish MacCunn (1868-1916)
ウェルカム・ダンス Welcome Dance
 「6つのスコットランド舞曲 6 Scottish Dances」 作品28より

<19世紀フルート独奏>
●スコットランド伝承曲 Traditional Melody
ああ、なんということ Waly, Waly ~ リール・オブ・トゥロッホ The rell of Tulloch
  (Variations arranged by David Young)

●スコットランド民謡 Traditional Song
やさしいキス Ae fond Kiss
 /ロバート・バーンズ作詩・ジャン・ニコルソン編曲

2回に渡る公演は大好評でした!!!

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プログラムを考えた僕としては、ドラマでスコット先生が歌ったThe water is wide 以外はかなりマイナーな内容なので、お客様が楽しんで頂けるか心配したのですが、それは杞憂に終わったようです。お客様の反応はとても良く、スコットランド民謡の美しく、切ないメロディーを楽しんで頂けたようでした。

そしてやはり関心は19世紀スクエアピアノへ。最初に図書館で展示したあった時に軽く音を出した時には、意外にモダンピアノっぽいなぁと思いましたが、ホールに持ち込んでみると、その柔らかで、温かい響きにびっくりしました。実に包み込まれるような音色に、僕の歌も寄り添うように、声をギリギリまでコントロールしつつ、歌いました。まるでリュートと歌っているかのように。

そして今回、ケルトという事で、ちょうどクナーベのスクエアピアノと同じ時代のフルートも演奏しました。Rudall, Rose &carte(1855年製)の8鍵フルートです。ケルト音楽では、今でも19世紀に活躍したオールドスタイルのフルートを使用しており、今回は独奏でO Waly, Walyのスコットランド版と、ダンス曲The reel of Tullochを。

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そんなこんなで、とても楽しく、幸せな時間を過ごすことができました。
最後に講演をして下さった松村先生ともご一緒に、スクエアピアノを囲んで記念撮影。

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またこの素敵なピアノとご一緒できる事を願って。

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結束のカルミナ・ブラーナ

今月は東京である現象が起こっていた。それはドイツの作曲家カール・オルフの世俗的カンタータ《カルミナ・ブラーナ》を、11月1日に宮本文昭さんが東京シティフィルで、11月14日にオーチャードホールで西村智実さんが、そして16日には東京芸術劇場で中島良史さんが演奏するという、前代未聞のひしめき合い現象。

僕はというと、16日の中島良史先生が指揮する「中島良史と仲間たち 指揮者デビュー40周年記念 東日本大震災被災地支援コンサート」と銘打った《カルミナ・ブラーナ》に、バリトンソロで出演した。

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会場は東京・池袋にある東京芸術劇場。僕はここでソロを歌うのは初めてで、楽屋の豪華さに少々興奮していたが、舞台に立つと2000席というキャパを感じさせない作りに感心した。響きも、以前にブリュッヘンの18世紀オケを聴いた際には、古楽だとちょっと響きが寂しいなぁと思ったが、今回はなんといってもカルミナ。舞台ギリギリまで迫るほどのオケも合唱なので、ジャストフィットな響きでした。そして歌にとっても実に歌いやすいホールでした。

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今回は中島良史先生の指揮者デビュー40周年&古稀を記念したスペシャルコンサート。そのオケには中島先生の人望を物語る重鎮や、ソリストとしても名のある若手のホープまで、見る人が見ると驚くようなメンバーが集結した、まさにドリームオーケストラでした。
そして合唱は中島先生がこれまでに関わった、混声合唱団うたの森、ガーデンプレイスクワイヤ、一橋大学・津田塾大学 合唱団ユマニテ&OB, OGに、東京滝野川少年少女合唱団とピッコリーノという天使のような児童合唱団が加わり、オケ、合唱合わせて総勢250名以上が集まりました。

ソロは、ソプラノがウクライナの歌姫オクサーナ・ステパニュックさん、カルミナのテノールの代名詞と名高い高橋淳さんと、不肖このわたくしのバリトンという、まさにカルミナのベストメンバー。

更には、前半にホアキン・ロドリーゴのアランフェス協奏曲を、ギタリストの松尾俊介さんという、これでもかと言わんばかりの美味しいプログラムでした。

公演は大成功!!!そしてその模様は、日本経済新聞社が3公演を聴き比べるという記事で紹介されました。

http://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXMZO79939840Q4A121C1000000&uah=DF270920114363

我らが中島先生の公演はとても高く評価され、こんな記事に。

【中島と仲間たちの結束力の強い演奏の白眉は、第2部「酒場で」だった。12曲目「むかし湖に住んでいました」では、テノールの高橋淳が客席から舞台に千鳥足で登壇。黒焦げに調理された聖なる白鳥の嘆き節をふらついた演技を交えて歌う。惨めな歌を終えるとなかの指揮台の横でそのままうつぶせに倒れ込んでしまった。続く13曲目「俺は大修道院長様だ」ではバリトンの春日保人がギラギラした容貌で異様に尊大な歌声を聴かせた。中島はリハーサルの際、「君は大修道院長様をやるにはイケメンすぎる。本番までに肉をたらふく食べて脂ぎった顔で出てきてくれ」と春日に指示していた。極端なデフォルメが「酒場で」の自堕落で滑稽な歌を引き出すのに成功していた。】

中島先生、何を記者さんに口走ってるんですか…。σ^_^;
しかし、リハーサル前に久しぶりに食べた郷里熊本・桂花ラーメンの豚骨パワーがあってか、ギラギラした顔になったようだ。(笑)

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何にせよ、中島先生おめでとうございます!!!
☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
記念すべき舞台にご一緒させて頂き、大変光栄でした。

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原点に立ち返ったメサイア

気づけば、今年は10月25日から6週続けて週末に本番というスケジュールになっていました。その折り返し地点である11月9日は僕とって久々のヘンデル作曲のオラトリオ《メサイア》でした。

そもそも古楽科出身であるはずなんですが、このところバロックの本番が何故か少なく、モダンを歌う機会が圧倒的に増えてきています。それはそれで楽しいのですが、やはり僕の原点はここなんだと思ったのが、今回のメサイアでした。

それこそ一時期はメサイアばっかり歌っていた時期がありました。そのおかげでメサイアのバスが歌う違稿版は全て経験済みですが、今回は有名どころのノーマルバージョン。(1曲だけThou art gone up on high をソプラノが歌うという驚きがありましたが!?)

友人で、素晴らしいソプラノ歌手広瀬奈緒ちゃんが指導に関わっている東京室内アンサンブル(TIVE)の公演。ソリストは奈緒ちゃんは勿論、アルトは彌勒忠史さん、テノールは藤井雄介さんという豪華なメンバー。金井敬先生の雄弁な経験に裏付けられた指揮の下、めぐろパーシモンホールに豊かな音楽が響きました。

メサイアは7月にモーツァルト編曲版で歌いましたが、やはりヘンデルのオリジナルの方がしっくりきて、歌いやすかったです。僕は学生時代に日本を代表するヘンデル学者であられた渡部恵一郎先生に影響を受け、オペラやカンタータを沢山歌わせて頂きました。モンテヴェルディとヘンデルは僕が一番心に響く作曲家で、今回はヘンデルに軌道修正させられた気分でした。

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終演後に大好きな奈緒ちゃんと。

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