聖徳「第九の夕べ」

4月から僕は聖徳大学での第九の授業を担当してきました。聖徳は音楽学部の1年生は必修で「合唱(第九)」という授業があり、12月の公演に向けて毎週練習を重ねます。
そしてそれが遂に先日、本番を迎えました!

オーケストラは東京交響楽団、ソリストは島崎智子、伊原直子、望月哲也、甲斐栄次郎という全て聖徳の教員であるばかりか、日本を代表する豪華なメンバーが揃い、それを元N響ホルン奏者の山本真先生が指揮するという、目と耳を疑うようなコンサートです。

僕は昨年より附属高校の合唱を担当してきましたが、今年からは大学での第九の合唱指揮も任され、指導に携わってきました。
高校生にとっても、この第九は大きすぎる壁のようなもの。しかし彼女たちは毎年参加するので、大学生よりは経験豊富。一方大学ですが、音楽学部とはいってもまだ1年生、声楽コースだけではなく、教員養成や音楽療法などの学生たちがこの難曲「第九」に挑むのですから、僕もかなりの覚悟を持って臨みました。
気をつけねばならない事は、まずバランス。女子大なので、男声はゲネから参加。それも日本声楽家協会の強靭なプロの歌手たちがやってきます。その男声とのバランスと、アルトが埋もれない事。そしてソプラノの高音の音程が下がらず歌えるか。
その為、毎回必ずしっかりと発声をし、この大曲を歌い切れる声作りを重視しました。そして各パートしっかり音取りをし、なるべく片仮名ドイツ語にならないように、詩を朗読するなど工夫しました。
しかし、学生の熱意が自らを高めたように感じます。今年の学生たちはとても素晴らしく、熱心に授業に臨み、毎回授業が楽しみなほどでした!特に後期に入ってから本番までは回を増すごとにボルテージが上がり、この授業以外でも「第九」を意識し、彼女たちにとって特別な曲になっていったようです。

そして本番。
合唱指揮者とは辛い存在。自分が歌うのではなく、もはや舞台では何もする事ができない。最後の調整を終えると、後は彼女たちがこれまでの努力を舞台で発揮できるよう、鼓舞し、祈るほかありません。

IMG_5033.JPG

しかし、彼女たちはやってくれました!!プロのオーケストラやソリストに怯むことなく、声が講堂いっぱいに響きました。またフーガでは各声部がしっかり浮き立ち、アルトはその存在感を出し、ソプラノは決して音が下がることなく、高らかに突き抜けました。
そして今回拘ったのが、フーガの前の”über sternen muß er wohnen “やフーガを抜けた最後の”ein lieber Vater wohnen “の天に昇らんばかりのppでしたが、それも見事な音程で、美しくピアニッシモで歌ってくれました。
遂に最後のMaestosoで”Elysium”に到達した時には、涙がこぼれました。
本当に素晴らしい瞬間で、心から感謝し、彼女たちを褒め称えたいです。

演奏後の彼女たちは、やり切った達成感を爆発させてました。まさに第九のテーマである”Freude”に満ち溢れていました。
おめでとう!!!そしてありがとう!!!
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バリトン歌手
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